平成26年1学期面接授業
『奥日光の野生動物』開講レポート

平成26年7月12日(土)~13日(日)、栃木学習センターの面接授業『奥日光の野生動物』が開講されました。授業の様子をレポートいたします。

【授業概要】
奥日光は、シカの急激な増加によって、森林生態系が大きく歪んできています。直接的な影響は、食べ物である植物に現れ、嗜好性の高い植物は減少、消失し、代わってシカが食べない植物が繁茂しました。また、この影響は、栄養学的カスケードと呼ばれ、シカと同じ生態学的な位置にあるカモシカ、ノウサギ、ハタネズミ、蝶類にまで影響が及び、さらに、より上位種に及んでいます。講義では、実状を視察し、これからを考えます。



1日目 7月12日(土)
北は福島新潟、南は大阪の学習センターの学生が参加されました。
早朝から、中には前日から駆けつけてくれた受講生も。

台風の影響が心配されましたが、当日はご覧の通り、素晴らしい快晴!前日の被害もほとんどありませんでした。
集合場所は、宇都宮大学の附属施設「日光自然ふれあいハウス」です。受講生は1泊2日で講義を受けることになります。
年齢は30代~70代と幅広く、皆様の溌剌とした声に、スタッフも元気を貰いました。


11:10
栃木学習センター職員のガイダンスに始まり、セミナーハウスの管理人・長谷川さんより、施設の利用についてお話がありました。




海野所長による講師紹介の後、早速講義が始まりました。
今年講義をしていただくのは、宇都宮大学の小金澤正昭教授です。専門は野生鳥獣管理学。
まず先生の自己紹介から。
進路を考えるきっかけになった出来事や、千葉の房総丘陵や日光での研究についてお話しされました。
長年に渡り研究してきた先生ならではのデータや画
像がスライドに投影され、受講生の皆様は、真剣にノートをとったり、質問が出たりと、熱心に受講され
ていました。

13:00
昼食を済ませ、先生の声が聞こえやすいよう、学生はワイヤレスマイクを装着。
まず男体山をバックに全員で記念撮影。いよいよ踏査へ出発です。
天気が良く、皆様の笑顔も輝いています。
シカ侵入防止柵の内側と外側で、植生がどのように違うのかよく観察しながらの踏査です。


樹皮に引っかき傷が。雄鹿の角によるもののようです。

3時間以上もの踏査でしたが、誰一人脱落することなく歩ききりました!急勾配もある道なき道を、学生同士声を掛け合って進む姿が印象的でした。


お疲れのことと思いますが、その後の講義も熱心に受講されていました。








講義の後は、お待ちかねの夕食会です。
調理されたカレーとご飯を、学生自身で盛り付けました。
大鍋で煮込まれたカレーと炊き立てのご飯が、お腹も心も満たしてくれます。
本日初対面とは思えない程、皆様和気あいあいと食卓を囲んでいました。

19:30
夕食後は車中から観察する、夜間踏査を行いました。
6~7名からなる班が、2台の車に分かれて乗り込みました。
運転してくれたのは、宇大農学部の大学院生と学部生の2人。
毎週のようにこのような調査を行っていたということで、時期による数の違い等、シカの特性について解説してくれました。

車中からサーチライト(2機)を左右それぞれに照らしました。これによって半径50メートル程の範囲を観察することができます。
キラリとシカの目が反射しますが、どのシカも逃げません。
野生の狸にも出会い、野生動物を見つける度車中は大興奮。有意義な踏査になりました。
一班につき1時間程の踏査を行い、3往復。最後のグループが終了したのは22:45頃でした。

受講生の皆様、遅くまでお疲れ様でした。そして長時間の運転を引き受けてくださった宇大生のお二人にも感謝申し上げます。